「その人が何を食べているかで、その人間そのものがわかる」とフランスの諺にもあるように、食べるものがその人となりを変えてしまうことだってあります。
私たちは皆、毎日食事をしますが、口から体内に入るものですから、何を材料にして何を用いて料理するのかをきちんと見極めなくてはいけないはずです。
なのに、サプリメントなどの栄養補助食品ばかりに気を取られてはいませんか?
昨年久しぶりに人間ドックに入ったとき脂質代謝に「要注意」の結果が出ましたが、この一年、食生活に注意してきたおかげで、今年の八月の検診では「異常ありませんでした」に戻ることができました。
年を重ねても、いいえ、年を重ねているからこそ、美しさと健康をキープするためには、食べものにも気を遣いたいものです。

川松正平氏

ちょうど、人間ドックの結果で、その思いを強くしていた私は、この夏、二人の方にお目にかかり、大いに啓発されました。
一人目は、横浜弘明寺で酒屋さんを経営する川松正平氏です。
日本山や川酒にい事が加識をお持ちで講演などもなさっています。
川松氏は、手のかかる自然素材の調味料を忘れ、便利な食材を求めることに潜む危険を指摘します。
「日本人の食生活の特徴として四つのことが挙げられます。
一つ目は魚を食べるという文化、二つ目は温暖な気候による発酵食品の文化(納豆、お醤油、お酒、お味噌、ぬかづけ【乳酸菌がもと]、鰹節、鰹節菌がもと]など)、三つ目は春夏秋冬がある日本ならではの「旬」の文化、四つ目はだしの文化。化学調味料がなかった昔は、なんでもだしから作っていました。
例えば、味噌汁は、だし+味噌(アミノ酸やビタミン、ミネラル)+旬の野菜でした。肉を食べなくても、タンパク質は大豆や魚から摂れていました。
ですが、現代はそのすべてが忘れられています

今日の日本人は、化学調味料の進歩ゆえに、長寿国日本を支えてきた日本料理の基本をおろそかにしているのではないでしょうか。
料理の手間を省くために、お総菜屋さんで一品買い足してしまうことは、現代の主婦なら誰でもあるはずです。
そういった出来合いのお総菜には、保存するために複合調味料など余分なものがたくさん入っているのです。

そこで、安心してしかも美味しい食べ物をどうしたら見極められるかという問題になります。
それには、真に良質のものを味わう感覚を備えることが大切です。
いちばんよいのは、新鮮な材料や良質の調味料を買ってきて自分で調理することでしょう。
とはいっても、ラベルを見ただけではなかなか品物の善し悪しはわかりません。

そこで、川松氏の薦めで、私が摂り続けている基本の品をご紹介します。
まず白扇本みりんですが、これはこうじの熟成した旨みや自然の甘みが感じられます。
純粋蜂蜜やワインも、自然の材料に化学的成分を配合することなく良心的に製造されているので、きれいな甘さでのどにひっかからないところが気に入っています。
最近は、健康志向に目覚めたフランス人シェフが日本料理の奥義を学ぶために来日する、とよく耳にします。
私もこのへんで、昔から受け継がれてきた自然の食材を用いる日本の「だし文化を真剣に取り入れたいと考え、さっそく鰹節まで用意してしまいました。

ウド・エラスムス博士

二人目の人物は、カナダから来日されたウド・エラスムス博士です。
遺伝子や栄養学を研究された後、フローラ社と共同開発したオイルや九十種の栄養素が含まれる野菜パウダーなどの健康食品「ウドズ・チョイス」シリーズを開発しました。
この「ウドズ・チョイス」は高い評価をうけ、世界各国へ輸出されています。
「体にとっていい脂肪は積極的に摂るべき」と提唱する博士にお話を伺いに行きました。

「私が作ったオイルには健康維持に不可欠な必須脂肪酸に、オメガ3とオメガ6が含まれています。この二つは、人間にとって欠かせない基礎的栄養素なのですが、体内で生成することはできない。多く含まれている良質の脂肪が、市販のオイルの場合は大量生産と長期保存の加工で悪い脂肪に変化してしまっているのです」
博士の作ったオイルは、有機栽培の原料を低温圧搾し、茶色の瓶に入れ光を遮断し、冷蔵で輸送し保存されるので、これらの栄養素が破壊されることはないので安心です。
「オメガ3やオメガ6が欠乏すると、免疫力が落ちて、ガンや心臓病にかかりやすくなったり、エネルギーの低下、肥満、うつ症、骨粗懸症などを引き起こしたり、精神的に荒れたりします」。

博士によると、先進国の病の三大要因が毒・消化不良・栄養失調。つまり現代の食生活では、カロリーは摂っていても、栄養不足に陥りやすいうえに「毒」だらけなのです。
博士のオイルは細胞膜を丈夫に作り変え、体から水分が蒸発するのを防ぎ、皮膚をみずみずしく保つという美容効果もあります。
また、ホルモンの働きを助けアンバランスになるのを防ぐので、四十歳以上の女性に特に効果的です。
私は博士のオイルを摂り始めてまだ一カ月足らずですが、胃腸の調子がよくなってきて、肌がすべすべになってきました。
フルーティな香りの心地よさも見逃せません。
最大限の注意を払って作られた世界初のスプレッド状のエキストラ・バージン・オリーブオイルです。
これは、シャウル・イーガー博士が真空状態で水分は一切用いずに、良質のギリ産のオリーブオイルをスプレッド状にしたもので、アメリカその他の国々で特許を得ています。

北欧では、製造過程で水素添加処理を施しているマーガリンは体によくないからと使われなくなったという話をご存じでしょうか。
私はこのオイルを、マーガリンの代わりに朝パンに塗って焼いて食べたり、野菜炒めなどにも用いています。
昔の人は自然のものをそのまま口にすることで健康を維持できました。
加工品は保存もきき、便利ですが、食品の製造過程で何を添加されたか、大量生産によってどんなダメージを受けたかをまず考えなくてはならなくなってしまいました。
食生活において、人間が自分の首をしめている現象が起きているのが現実です。
美しく年を重ねるためには健康が必須です。今一度、自然なものを口にする、という原点に戻って考えてみてはいかがでしょうか。
体のなかからきれいになっていく充足感は、より自信に満ちた自分作りに欠かせないのです。